10年くらい前,住宅設備の販売,施工をする会社としてA社が設立されました。
苦労しながらも,売上を増やしていき,取引が拡大する都度,借入も増えていきました。
平成20年ころまで,比較的順調に来たのですが,平成21年になり,大幅な売上げダウンがあり,資金がショートすることになり,金融機関から借入をするようになりました。
平成23年3月の震災により,商品の納入が半年ほどストップし,住宅設備販売が一切なくなり,施工,工事も止まるようになり,売上回復の目処が立たず,自己破産に至りました。
当法律事務所で自己破産の依頼を受けた後,直ちに,10名おられた従業員を解雇することになり,また債権者へ,破産準備の通知(受任通知)を発送し,賃借中の事務所明渡し交渉を行いました。
特に,事務所明渡し交渉において,預けていた保証金の範囲で行ってもらうよう交渉をし,原状回復工事を低額で業者にお願いできるまでが大変でした。
自己破産の申立ては,通常の期間で行うことができ,法人については破産廃止,代表者については免責決定が出て無事に終了しました。