自宅を任意売却することは可能でしょうか?

 自己破産をする場合,自宅を任意売却することは可能です。

 時期について,破産を申し立てた後(正確には,破産手続開始決定が出た後)であれば,破産管財人に自宅の処分権限が移ってしまうため,破産申立前であれば,自宅の任意売却が可能です。

 また,金額について,不当に安い金額で売却をすると債権者を害することになるため,相当な金額での売却を行う必要があります。

 自宅について,抵当権が付いている借入れ,例えば,住宅ローンの残りがあれば,売却代金から先に抵当権が付いている債権者への支払いを行います。

 抵当権付きの借入残高と売却金額との兼ね合いで,借入残高に売却代金が満たない場合でも,任意売却で相当額での処分であれば,抵当権抹消に応じてもらえます。

 この場合,交渉により,引っ越し費用程度,債権者から捻出してもらうことは可能です。

 これに対して,不動産を売却した後,売却代金が残る場合,残った売却代金から,破産に要する弁護士費用を捻出したり,残っている公租公課を支払ったりということは可能です。

 ただ,最終的に残った売却代金について,破産財団に納めて,配当の対象とするという扱いになります。

 さらに,任意売却をする際,親族に買い取ってもらうという形での任意売却を検討される方もおられます。

 親族への任意売却も可能であり,注意すべき点として,①売買代金の相当性,②実際にお金を動かしていることが要求されます。

 不動産を買い取る際,まとまったお金が必要であり,通常,住宅ローンを組んだりしますが,親族間売買に対する住宅ローンの貸付けについて,銀行の対応として,ほとんどの銀行で対応不可という扱いを受けます。

 このような場合,融資が組める金融機関を探さないといけませんので,ご相談頂きましたら,調整をさせて頂きます。

 自宅の任意売却をする際,破産手続上,直前の処分行為となり,調査が行われるため,弁護士と相談をしながら進める必要があります。

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