99万円を超える自由財産の拡張は,99万円を超える財産を残すだけの必要不可欠性が条件として求められ,ケースとして,拡張が認められることはほとんどありません。
そもそも,99万円の枠は,今後の生活をしていくうえで,必要であろうと法律が考えている限度額となります。
同限度額を超えてまで,拡張を認めるというのであれば,認めるだけの必要不可欠性という条件が求められることになり,実務上の運用も厳格に見られています。
具体例として,生命保険の解約金が99万円以上あるケースで,破産者が末期ガンであるといった場合,保険を解約せずに残した上で,抗がん剤の治療を受ける必要性があり,かつガンのため,働いて収入を得て治療をするということができないため,同保険を残すことが必要不可欠であるといった,極めて限られた条件の下で,拡張が認められるといった扱いになっております。